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くし歯状のバタフライ弁とは

バタフライ弁には、さまざまな種類があり、その中の一つが「くし歯状」と呼ばれるものです。ここでは、くし歯状のバタフライ弁のメリット・デメリットや具体的な製品の事例を紹介します。

くし歯状のバタフライ弁のメリット・デメリット

くし歯状のバタフライ弁は、通常のバタフライ弁と比較してキャビテーションの発生を抑制できるのが大きなメリットです。
キャビテーションはバタフライ弁を低流量で使用する場合に圧力の低下によって発生しやすくなるものであり、振動だけではなく、騒音の原因にもなります。

他にも、キャビテーションによって弁体や配管が損傷してしまうことがあり、場合によってはバタフライ弁の寿命が著しく低下してしまうケースも珍しくありません。

ですが、くし歯状のバタフライ弁はくし歯の働きによって細かいジェット流ができるので、エネルギーが分散されキャビテーションを抑えられます。

これにより損傷リスクや騒音が小さくなるといったメリットがあります。
キャビテーションが発生する場合と比較すると長持ちするようになるので、修理・交換の頻度やコストを抑えることにもつながるでしょう。

ただ、一般的なバタフライ弁と比較して製品価格が高額になるのはデメリットです。

くし歯状のバタフライ弁の製品事例

レクティバタ弁(株式会社清水合金製作所)

開閉操作の選択肢としては、手動・電動の両方があります。
バタフライ弁は流体の流れを制御する目的で使用される弁ですが、その弁の開度を調整する絞りの調整には経験が必要になることもあり、難しいとされることもありました。レクティバタ弁はこの絞りが比較的簡単に行えることから流量制御が可能です。

上水や工水、農水といったものに対応できます。また、くし歯状の切欠と多数の孔があいた整流板を取り付けることで水の流れが分散するので、キャビテーションの発生・成長を抑えられるのも特徴です。

参照元:株式会社清水合金製作所公式HP(https://www.shimizugokin.co.jp/item.php?i=35

流量調整形バタフライ弁 Flow Control(清水工業株式会社)

流量調整形バタフライ弁「Flow Control」は、調流機能が付いている流量調整向けのバタフライ弁です。
くし歯状切欠・孔のあいた調流板の働きで水の流れが細かくジェット流に分散されるため、キャビテーションを抑制する効果があります。

内面の接水部にはキャビテーションに強い粉体塗装が施されていることから、耐久性が高いのも特徴です。立形のほか、横形にも対応しています。

参照元:清水工業株式会社公式HP(https://shimizukogyo.co.jp/products/butterfly

LO-TM(前澤工業株式会社)

区前澤工業株式会社は上下水道用機器・水処理装置専業メーカーです。耐キャビテーション特性を持つバタフライ弁であるLO-TMを開発し、従来の水道用バタフライ弁よりも一歩進んだコントロールを可能としています。
それでいてコンパクトであり、外形の寸法は水道用バタフライ弁と変わりありません。

上水や工水、河川水、農水などに対応できます。完全止水にも対応可能です。

参照元:(pdf)前澤工業株式会社公式HP(https://www.maezawa.co.jp/ja/product/valve_gate/seigyo/p-17/main/0/teaserItems1/0/linkList/0/link/013_2003.pdf

くし歯状のバタフライ弁を活用しよう

できるだけキャビテーションの発生を抑えたい場合などには、くし歯状のバタフライ弁が適しているでしょう。バタフライ弁が頻繁に故障して困っているような場合はキャビテーションによる損傷が原因である可能性も考えられるので、くし歯状のバタフライ弁の方が適している可能性があります。
うまく活用してみてください。

以下のページでは他にもバタフライ弁に関する知識や、おさえておきたいポイントを紹介しているので、こちらもご覧ください。

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