バタフライ弁の中には「ロングネック」と呼ばれる構造の製品があります。通常のものとはどういったことが違うのか、どのような製品があるのかなどを紹介します。
ロングネック構造とは、その名の通り一般的なバタフライ弁と比較してネック(首)部分が長く作られた製品のことをいいます。ここでいうネックとは、バタフライ弁本体から操作部までのことです。
弁本体と操作部を離す目的があり、操作部がバタフライ弁本体の影響を受けにくい特徴を持っています。
極低温・極高温で用いられるようなバルブを選ぼうと考えた際は、一般的にロングネック構造のものが選択されることになります。
ネック部分が短い場合、バタフライ弁の本体部分が高温や低温の流体に接した場合、操作部がその影響を受けてしまうことは避けられません。場合によっては大きな負荷につながり、故障してしまうこともあります。
また、バタフライ弁本体が化学薬品に触れるような場合も、その影響が操作部まで及んでしまうと操作部が腐食する可能性が高いです。バタフライ弁本体は腐食性の高い素材で作られていたとしても操作部がそうでない場合は先に故障しやすくなります。
弁本体と操作部を離すことにより、こういった影響を抑えることが可能です。
操作部が本体から離れているため操作部のメンテナンスや修理が簡単にできること、本体部分が床下などに設置されていたとしても操作部を操作しやすいといった特徴も持ちます。
ロングネック構造のバタフライ弁にはどういった製品事例があるのか紹介していきます。
2種類のネックバリエーションがあるシリーズで、ロングネックタイプは結露防止仕様(ギア操作タイプ)です。軽量設計であることから、配管作業が容易に行えます。
JIS B2032や国土交通省が規制している公共建築設備標準仕様書など、各種規格に合格している製品です。
レデューストボア型の製品です。弁箱・ふた、弁棒・ボールはすべてステンレス鋼製となっています。製作範囲は15-50mm(1/2-2inch)です。
弁箱はアルミニウム合金ダイカスト、弁棒ステンレス鋼、ゴムシートはEPDMで作られています。製作範囲は40-200mm(11/2-8inch)です。
1.0MPa・1.6MPa・2.0MPa仕様のバタフライ弁です。シートに偏摩耗が起き難い構造になっているため、高い耐久性を誇ります。
また、焼き付けゴムシート構造にすることで従来のシートはめ込み式と比べると、高流速や真空・負圧状態になった際にゴムシートが引っ張られ、浮き・めくれが発生するのを抑えます。
使用する環境によっては、通常のものではなく、ロングネックタイプのバタフライ弁が向いていることもあります。利用シーンに応じて適したものを選択しましょう。
以下でもバタフライ弁に関しておさえておきたいポイントを紹介しているので、参考にしてみてください。
オーケーエム
クボタ
KITZ(キッツ)
※2022年1月に「バタフライ弁」「バタフライバルブ」「バタ弁」で検索し、該当した上位30社を調査した際の情報を基にしております。「オーケーエム」は創業年数と専門性、「KITZ」は取り扱うバルブの種類、「クボタ」は水道用バタフライ弁の取り扱い数がそれぞれ最も長い・多いため選出しました。