バタフライ弁を長年使用する中で汚れが蓄積してしまうことがあります。そこで、どのような形で洗浄するのか考えなければなりません。
配管の洗浄では「ピグ洗浄」が用いられることがあります。ここではピグ洗浄とは何か、バタフライ弁に使用できるかなどを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ピグ洗浄の「ピグ」とは、ポリウレタンや金属などでできた玉のことです。これを配管の内部に挿入し、水圧や気体圧といったもので配管中を走行させることをピグ洗浄といいます。
ピグ洗浄を行うことにより配管内に付着した汚れが落ちるだけではなく、水や油・ガスといったものの払い出しが可能です。配管内を走行しおわったピグは出口から回収します。
配管のサイズに合ったものを選ぶことが重要で、状況や用途に応じて多種多様な形状や固さの中から適したピグを選んで作業を行わなければなりません。
以下ではピグ洗浄を行うことによって得られる効果や特徴を紹介します。
長距離配管は詰まった時にメンテナンスが難しくなってしまいますが、定期的にピグ洗浄を行うことにより頑固な詰まりが発生するのを抑えられます。
配管の詰まりは、配管の内部に汚れや残留物が蓄積することで起こるものです。この蓄積がひどくなると、配管内の流量が少なくなります。
運転の効率が悪くなってしまうため、汚れや残留物を取り除き、流量を回復させたり、詰まりを防いだりするのにピグ洗浄が役立ちます。
ピグ洗浄は、配管の内部をピグが通過することで汚れを落とすとてもシンプルなものであり、洗浄をする際に化学物質は使用しません。そのため、コスト面での魅力もあります。
さらに化学物質を使用しないということは環境にも優しいので、環境面に配慮した方法で洗浄したいと考えた場合にも選択されている方法です。
ピグ洗浄は入り口からピグを投入したら、あとは出口で回収するだけです。作業自体も複雑なものではありません。
洗浄する配管の規模によっても異なりますが、迅速な作業ができるケースも多いため、長時間にわたって洗浄のため現場をストップさせておかなければならない心配がないのも特徴です。
ピグ洗浄は非常に便利なものであり、ボール弁などでも行われています。
ただ、残念ながらバタフライ弁の場合、ピグ洗浄は使用できません。
バタフライ弁は、内部にあるディスクが回転することによって気体や液体といった流体の流れを調整するものです。このディスクは配管の中央あたりに設置されることになります。
ピグ洗浄を行ってしまうとディスクに引っかかってしまうことがあるため、バタフライ弁をピグ洗浄するのは、避けるべきです。
そのため、バタフライ弁を用いた配管システムで洗浄が必要な場合は、その他の洗浄方法を検討していくことになります。
バタフライ弁はピグ洗浄ができないので、誤って使用しないように注意が必要です。もしも途中で引っかかってしまった場合は、それを取り除くために手間やコストがかかってしまいます。
バタフライ弁を取り扱うにあたり、他にもおさえておきたいポイントがいろいろあるので、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
オーケーエム
クボタ
KITZ(キッツ)
※2022年1月に「バタフライ弁」「バタフライバルブ」「バタ弁」で検索し、該当した上位30社を調査した際の情報を基にしております。「オーケーエム」は創業年数と専門性、「KITZ」は取り扱うバルブの種類、「クボタ」は水道用バタフライ弁の取り扱い数がそれぞれ最も長い・多いため選出しました。