ここではバタフライ弁の接続方法について説明します。4種類の接続方法があるので、使用用途にあわせてご参照ください。
バルブと配管の接続部分が「つば状」になっていて、つば(フランジ)とつばをボルト・ナットで接続します。一般的によく使われている接続方法です。
フランジ接続は「ネックフランジ」と「ラップジョイントフランジ」の形式に分類できます。
大小問わず幅広いサイズに対応していて、低圧から高圧まで使用できます。取り外しが容易なので、バルブや弁のメンテナンスがしやすいです。そのため、粉身体や粘性流体など、内部が詰まって掃除が必要な配管で重宝されます。
ボルトと配管のつばとつばをボルト・ナットで接続するため、ねじ込み形などに比べると多くの部品が必要です。
バルブを挟む両端の配管フランジで、挟み込んで接続します。
両側のフランジで挟み込むため通常のボルトは使用せず、両側にねじが切られたスタッドボルトを使用します。なお、緊急時などでスタッドボルトが手元にない場合は、寸切りボルトで代用することもあります。
バルブに配管フランジを付ける必要がないので、軽量でコンパクトです。そのため、バルブの位置決めが簡単にできて効率的に作業できます。また、面間が短いので、狭い場所や入り組んだ場所にも対応可能です。
通常のボルトではなくスタッドボルトを使用するので、早急にボルトが必要なときに対応が難しいことがあります。
テーパねじや平行ねじなどの管用ねじで接続します。低圧力(圧力1Mpa以下)、小さいサイズ(2インチ以下で50A)の配管で使用されます。
ねじ込み形の接続端にはめねじが切ってあり、おねじを切った配管をねじ込んで接続します。
めねじ側にはチーズやエルボといった配管継手が用いられ、直線方向に配管をつなげたい場合はユニオンという部品を使用しシールテープなどを巻き付けて漏れを防止します。
なお、ねじの切り方にはテーパとストレートがありますが、互換性がなく、サイズが同じでも異なる切り方同士では使用できないため注意しましょう。
フランジ形は接続の際に多くの部品が必要ですが、ねじ込み形はねじを加工するだけなので、簡単に接続できます。さらに、接続部品が少なくて済むのでコストパフォーマンスが良いです。
ねじを加工しているので、破損してしまうと修復が難しいでしょう。そのため、破損時は新しくねじを加工する必要があります。
バルブと配管を溶接して接続します。差し込み溶接形バルブは2センチ以下の小サイズに使用、突合せ溶接形バルブはサイズを問わず幅広く使用されています。
強度が高く、熱や振動などの外力にも耐えられます。また、流体が漏れることがありません。そのため、高温・高圧の配管系に優れていて、石油や化学装置関連で重宝されています。
熱や振動に耐えられる強度があり、漏れの心配もほとんどありませんが、その分バルブが高価になります。
基本的に流量調整用のバルブは吐出側に設置します。吸入側に設置した場合、バルブを締めたときの吸入圧の減少によって配管内に気泡が生じ、キャビテーション発生の原因となります。
バルブを全閉すると弁体に水圧荷重が働き、推力がかかります。そのため推力を管路で支えるような設計にすることが大切です。また、全閉時に弁体に作用する水圧の方向が上下流の両方向から作用する管路に設置される場合、各方向からの推力に対応できる設計にする必要があります。
設置時にはメンテナンスのためのスペース確保にも注意しましょう。たとえばフランジ接合のバルブの場合、メンテナンス時にフランジボルトを締め付けるなど作業スペースが必要なケースもあります。また、道路下などにバルブを設置する場合、点検時の鉄蓋開放で路面交通に支障が出ないように配慮することが大切です。
なお、バルブの設置時には前後に伸縮継手や継輪を設け、バルブを配管部から取り出せるようにしておきます。取り出しが容易な状態にしておくことでトラブル時にもスムーズに対応できるでしょう。
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オーケーエム
クボタ
KITZ(キッツ)
※2022年1月に「バタフライ弁」「バタフライバルブ」「バタ弁」で検索し、該当した上位30社を調査した際の情報を基にしております。「オーケーエム」は創業年数と専門性、「KITZ」は取り扱うバルブの種類、「クボタ」は水道用バタフライ弁の取り扱い数がそれぞれ最も長い・多いため選出しました。