水道事業

水処理システムの仕組みや、その中でバタフライ弁がどのように役立つのかを説明します。

水道に使用されるバルブに求められること

安全性が高く、耐用年数が長い

水道事業は電気・ガスと並ぶインフラ。日本における水道事業は公共性の高さから、一部例外を除き企業ではなく地方自治体が主導しています。
水道事業は「取水・浄水」「配水」「建築設備への分岐」の三つに大別されますが、どの設備にもバルブが多様されています。
水道排水管には、一般的な配管とは異なる部分が多くあります。例えば、そのほとんどが地中に埋まっていること、長期の耐用年数が期待されることなどです。そのため、接続方法も特殊な「ダクタイル鋳鉄管」が採用されます。強度や耐久性が高く、腐食にも強い施工性のよい配管です。そこに使われるバタフライ弁も、強度と機能を保った特殊なものになります。

様々な口径に対応できる

排水管は口径の範囲が広いので、バルブの口径幅も必要です。
例えば水道用バタフライ弁(規格番号JWWA B 138-2002)は、呼び径が200~1,500に渡ります。また、都市部の幹線では2000mmなどの大口径もあり、さらに大きなバルブが求められる場合もあるのです。

参照元:[pdf]https://j-valve.or.jp/pdf/valve/valve-qa_05.pdf(https://j-valve.or.jp/pdf/valve/valve-qa_05.pdf)

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バタフライ弁が役立つ場面

バタフライ弁は構造として流体を制御するのが得意なもの。水道事業にも適しています。
また、バタフライ弁は他の弁に比べて軽量でコンパクトなので、中~大口径でも選定されやすいものです。

日本における水道事業発展の背景

1887年に最初の水道が設置されてから、水道事業の設備すべてに対して、安全性を担保するための独自の仕様が付いて回ります。細部の仕様は各水道業者が決定しており、地域によっては事業体指定品の使用が指定されていることも多くあります。

※参照元:横浜市「横浜水道のあゆみ(概要)」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/suido-gesui/suido/rekishi/ayumi.html

水道用バタフライ弁の気になる疑問

バタフライ弁のゴム弁座と金属弁座の使い分けとは?

水道用規格(JWWA B 138)で定められているバタフライ弁はゴム弁座を用いており、ゴム弁座バタフライ弁が多く扱われています。ただ、ゴム弁座バタフライ弁は金属とゴムで止水するという構造から、異物の噛み込みやゴムの老朽化による損傷を避けられません。とくに開閉を頻繁に行う場合にはよりリスクが高くなっています。

近年は金属弁座を用いたバタフライ弁が登場しており、全閉時に少しの漏れが認められるケースがあるものの、異物の噛み込みが少なく、耐久性にも優れています。そのため、「高頻度で開閉する箇所」や「異物混入のリスクの高い箇所」では金属弁座バタフライ弁が適しているといえます。

バタフライ弁の操作機にはどんな種類がある?

バタフライ弁では一般的に「手動」と「電動(動力式)」の2種類の操作機が用いられています。まず手動操作機では、弁の手動操作力が小さい小口径の弁にレバー式を使用。水道用バタフライ弁では口径が200mm以上と規格されているため、ウォーム歯車で減速する方式が採用されています。

さらに動力式である電動操作機では、手動ウォーム歯車操作機のキャップあるいはハンドルの入力軸に電動操作機を取り付けています。電動操作機はモータ・ウォーム・スパーキヤ・リミットスイッチ・トルクスイッチ・開度計などで構成されており、停電時には手動に切り替えることも可能。電動操作機を使った場合の開閉時間は1分が一般的とされています。

バタフライ弁では空圧シリンダーや油圧シリンダーがまれに用いられることも。油圧操作機では大容量の出力が得られ、弁の開閉時間は最速で数秒程度と高速開閉ができます。ただし油圧操作機は定期管理が必須なうえ、維持管理に手間がかかるのがネックです。

水道用バルブにおけるウォーターハンマー(水撃)とその対策とは?

まずウォーターハンマー(水撃)とは、急な開閉操作によって配管内の流体に急激なスピード変化が生じることで起こります。流体の急激なスピード変化によって管内の圧力が異常に上昇する・負圧になることで大きな衝撃が発生。水撃とも呼ばれる通り、場合によって配管やポンプに大きなダメージを与えます。

水道用バルブでウォーターハンマーを起こさないようにするためには、急な開閉操作を避ける必要があります。大きな水撃がある場合には開閉時間を長くする・バルブの種類を検討するなどの対策を講じてください。ウォーターハンマーによって配管を傷つけることがないよう、最大静水圧と水撃圧の合計がバルブの最高許容圧力を上回らないようにしましょう。

水道用バルブにおけるバルブ内面の防食塗装とは?

水道用バルブの内面に施す防食塗装には、以下の種類があります。

  • エポキシ樹脂粉体塗装
  • 水道用液状エポキシ(ノンタールエポキシ)樹脂塗装
  • タールエポキシ樹脂塗装

水道用バルブの防食塗装としては「エポキシ樹脂粉体塗装」が一般的であり、エポキシ樹脂と充填剤から構成される塗料を用いています。溶剤を含まないためピンホールなどのトラブルが少なく、機械設備による塗装のため塗装品質が安定しているのが特徴。

また、「タールエポキシ樹脂塗装」は1970年頃から使用されてきましたが、1990年頃~現在ではタールを使用しない「水道用液状エポキシ(ノンタールエポキシ)樹脂塗装」が採用されています。

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水道の設備でバタフライ弁が役立つシーンは上記の通りです。
バタフライ弁の製造メーカーや販売代理店、通販会社は国内に多数ありますが、バタフライ弁を通して実現したいことがあるなら会社選びから慎重に行いましょう。
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