発電プラントや石油プラントにおける配管とバルブの特徴と、バタフライ弁がどのように役立つのかを説明します。
発電所では、高温・高圧環境や腐食性のある流体に対応できる高性能バルブが求められます。特に、脱炭素化に向けたアンモニア発電では、腐食性の高いアンモニアに耐える素材や設計が必要です。
シール性や耐久性に優れた特殊コーティングや耐食性合金を採用するバタフライ弁なら、安定した流量制御の実現が目指せます。これにより、安全性を確保しながら効率的な運転をサポートし、火力発電所の脱炭素化に貢献します。
日東エンジニアリングのBTバルブは、液化アンモニアやLPGなど腐食性の高い流体に対応可能な設計が特徴です。
BTバルブの本体は高強度の鍛鋼や鋳鋼を使用し、過酷な条件下でも安全性を確保。弁座にはSUS304を溶着し、耐食性・耐摩耗性を強化しています。さらに、弁体はテフロンを採用し、スラリー付着時も完全閉止が可能で、腐食や焼付きのリスクを低減しています。
バルブ産業においては、発電プラントに用いられるバルブの重量が最も重くなります。何故なら高温になるほどバルブの材料(金属が主体)の強度が低下する「クリープ現象」が発生するため、材料を肉厚にして対応するためです。
また、発電プラントのそもそもの配管口径が大きいため、バルブのサイズも比例して大きくなります。そのサイズ感でも安全に使用できるバルブが求められています。
石油には可燃性があり、高圧・高温・ガス化(爆発)という危険性も伴うため、配管にもバルブにも強靭な材料が用いられます。
また発電プラント同様、クリープ現象に備えた肉厚なバルブが選定されます。
肉厚・大口径だとバルブの重量がヘビー級になるもの。人力ではもちろん制御が自動化される場合でも機械に負担がかかりすぎる場合があります。
バタフライ弁は他のバルブに比べて軽量な設計のため、それら負担を減らすことができます。シール性の高さはそのままに導入・メンテナンスがしやすくなるのは大きなメリットでしょう。
なお、日本は火力発電への依存度が高いため(2020年では、全発電電力量の74.9%が化石燃料による火力発電※)、発電に関しては環境問題と併せて今後も注目度の高い状態が続く分野でしょう。設備の研究・進化が進む分野であるため、新たなバタフライ弁が登場するかもしれません。
※参照元:環境エネルギー政策研究所「2020年の自然エネルギー電力の割合(暦年速報)」https://www.isep.or.jp/archives/library/13188
まずバタフライ弁の特徴として、「面間寸法が小さく軽量」「中間開度での使用など流量調整が可能」「水・温水・油・空気・蒸気・スラリーなどさまざまな流体に使用できる」などが挙げられます。また、「構造がシンプル」「開閉操作を容易に行える」「導入コストを抑えられる」などのメリットもあります。そのためバタフライ弁の使用は以下の場合に適しています。
ただしバタフライ弁の弁座がゴム製の場合は高温・高圧の流体には使用できないため、シート材質をメタルに変更するなどの対応が必要です。
水道の設備でバタフライ弁が役立つシーンは上記の通りです。
バタフライ弁の製造メーカーや販売代理店、通販会社は国内に多数ありますが、バタフライ弁を通して実現したいことがあるなら会社選びから慎重に行いましょう。
バタフライ弁の専門メーカーやバルブ全般を多彩に取り扱う会社など、貴社の目的に応じたおすすめの会社をご紹介します。
オーケーエム
画像引用元:株式会社オーケーエム公式サイト
(https://www.okm-net.jp/)
クボタ
画像引用元:株式会社クボタ公式サイト
(https://www.kubota.co.jp/product/valve/index.html)
KITZ(キッツ)
画像引用元:株式会社キッツ公式サイト
(https://www.kitz.co.jp/)
※2022年1月に「バタフライ弁」「バタフライバルブ」「バタ弁」で検索し、該当した上位30社を調査した際の情報を基にしております。「オーケーエム」は創業年数と専門性、「KITZ」は取り扱うバルブの種類、「クボタ」は水道用バタフライ弁の取り扱い数がそれぞれ最も長い・多いため選出しました。