バタフライ弁におけるレンジアビリティとはどのようなものか、レンジアビリティの高いバタフライ弁の製品事例と合わせて紹介します。
レンジアビリティとは、計測器の測定可能な範囲の広さのことです。英語の「range(範囲)」から派生し、特に最大流量と最小流量の比率を指します。具体的には、所定の精度が得られる最大流量と最小流量の比をレンジアビリティまたはターンダウンレシオと呼びます。
レンジアビリティは「N:1」の形式で表され、Nの値が大きいほど広い範囲の測定が可能です。しかし、レンジアビリティの大きさと精度は直接関係しません。レンジアビリティが大きくても精度が低い場合もあれば、その逆もあります。
例えば、レンジアビリティが10:1である計測器があっても、精度が低い場合、その利用範囲は限られます。逆に、レンジアビリティが5:1で精度が高い計測器もあります。最高のパフォーマンスを得るためには、両者の特性をバランスよく考慮することが重要です。
また流量計には様々な種類があり、それぞれ異なるレンジアビリティを持っています。オリフィスメーターは小流量を測定する際に、差圧が小さくなるため約5:1のレンジアビリティが一般的です。一方、カルマン式流量計や膜式ガスメータは10:1以上のレンジアビリティを持ち、より広範囲な測定が可能です。このように、使用する流量計の種類によってレンジアビリティも異なるため、適切な機器を選定することが求められます。
ダクタイル鋳鉄製バタフライバルブは、流量調節性能に優れ、特にレンジアビリティが160:1と非常に広い範囲での調節が可能です。このバルブは、低流量から高流量までの精緻なマルチコントロールを実現し、全閉時には完全なシール性能を確保しています。
このバルブのユニークな特徴は、全閉用ジスクと低開度コントロール用ジスクを一体化している点です。これにより、タイトシャット性能と高レンジアビリティを同時に実現しています。さらに、圧力室が設けられているため、キャビテーションの抑制や騒音の低減にも貢献しています。低開度コントロール用ジスクとフィン部分には多孔構造が施されており、この設計が流量調節の際に理想的なイコールパーセント特性を引き出す助けとなっています。
参照元:株式会社キッツ公式HP(https://www.kitz.co.jp/product/hrdj/)
ゴムシートリング構造により優れたタイトシャットオフを実現した、ハイグレードなロータリーコントロールバルブです。ストップ弁不要で省スペース化・経済性も実現可能です。
参照元:巴バルブ株式会社公式HP(https://www.tomoevalve.com/product/valve03/00009.html)
レンジアビリティは計測器の性能を評価する重要な指標です。最大流量と最小流量の比率で示され、測定範囲の広さを表現しますが、精度とは直接関係がありません。高いレンジアビリティと高精度を持つ計測器が有用ですが、適切な選定が重要です。流量計の種類によってもレンジアビリティは異なるため、具体的な用途に応じて最適な機器を選びましょう。
以下ではバタフライ弁に関して押さえておきたいポイントを紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
オーケーエム
画像引用元:株式会社オーケーエム公式サイト
(https://www.okm-net.jp/)
クボタ
画像引用元:株式会社クボタ公式サイト
(https://www.kubota.co.jp/product/valve/index.html)
KITZ(キッツ)
画像引用元:株式会社キッツ公式サイト
(https://www.kitz.co.jp/)
※2022年1月に「バタフライ弁」「バタフライバルブ」「バタ弁」で検索し、該当した上位30社を調査した際の情報を基にしております。「オーケーエム」は創業年数と専門性、「KITZ」は取り扱うバルブの種類、「クボタ」は水道用バタフライ弁の取り扱い数がそれぞれ最も長い・多いため選出しました。